住宅の外構工事においてテラスや駐車場など、コンクリートで舗装仕上げするのが一般的です。しかしそういった舗装材に優れた、ドライテックというものがあるのをご存知でしょうか。
ドライテックという言葉は耳馴染みがない方も多いかもしれません。そこで今回は画期的な舗装仕上げ材である、ドライテックに焦点を当てます。従来のコンクリートと違う点や、メリット・おすすめの施工場所など、ドライテックについて詳しく解説していきましょう。
ドライテックとは
ドライテックとはどんなものなのでしょうか。機能や今までの舗装材とどう違うのかも、見ていきましょう。
ドライテックとは
ドライテックとは雨水を地中へ浸透させる、透水性と耐久性を備えた土間コンクリートです。一般の認知度はまだ低いものの、たいへん優れた素材です。
内部に連続した隙間をもつ「ポーラス構造」という造りにより、強度にも優れた舗装材となっています。ゲリラ豪雨などの強い雨水にも耐えるため、公共施設や公共道路などにもよく使用されています。自然に雨水を地中に流すので、地表面の水分を遮ることなく環境にも優しいものといえるでしょう。
従来のコンクリートとの比較
従来のコンクリートは水勾配なども含め、作業に丸一日とられていました。ドライテックは施工時間が短縮できます。またコンクリートのようにメッシュ配筋施工や、打設中の足元を作ることがありません。ひびが入りやすいコンクリートに対して、ドライテックの場合凹凸がもともとあります。砂利のような仕組みなので、ひびが入りにくくなります。さらに次項のドライテックのメリットで、詳しく解説していきましょう。
ドライテックのメリット
それでは画期的な舗装材であるドライテックのメリットを、詳しく6つに分けて挙げていきます。
透水性や耐久性がある
水はけがよく豪雨でも安心なところは、ドライテックの特徴です。コンクリートは水を通さないので溢れやすいのです。しかしドライテックは内部に水勾配や、溝をつける必要もありません。雨が降っても表面にたまることがなく、全面に敷き詰めても排水の心配なく使えます。
施工性に優れている
U字溝など排水設備などもいらないので、フラットな施工が可能で複雑な工事はほぼありません。時間も比較的早めの施工であり、工事費の節約にもなります。
コストパフォーマンスがよい
ドライテックの素材自体はコンクリートより、値段は上がります。しかし施工の下準備やその他の材料費・工事費をトータルすると、割安でしょう。またひび割れなども少なく耐久度もかなりよいので、コストパフォーマンスを考えてもドライテックは経済性に優れているといえます。
すべりにくい
ドライテックは凹凸があり、滑りにくいという特性があります。粗い粒子を使用しているので、スリップによる転倒防止にもなるのです。水勾配などの傾斜もつけなくてもよいので、足が不自由な方や年配の方にも安心して利用していただけます。
カビやコケ・雑草に強い
ドライテックは通気性がよく、カビやコケ・雑草はほとんど生えません。綺麗な状態が続くうえに、草むしりの手間も省けます。
温度上昇を防ぐ
熱がこもりにくい素材であるドライテックは、アスファルトやコンクリートに比べ温度があがらないのも特徴です。夏場の温度上昇を防ぎ、快適に使えます。
住宅でドライテックが使える場所
ドライテックは、コンクリートと同じような場所に施工できます。では特に住宅で活用されることが多い、主な場所をご紹介していきましょう。
玄関周り
熱くなりすぎることがないドライテックは、玄関周りにぜひ使用したい素材です。照り返しも軽減し、夏場子どもが裸足で歩いても、火傷の心配がありません。毎日通る玄関周りにドライテックを置くことで、快適に出入りする場所となります。そして夏場の打ち水もしなくてすむのです。
テラスや庭
室内のバルコニーや窓側にあることが多いテラスや、庭にコンクリートなどで舗装した場合は、太陽光の照り返しなどで表面がかなり熱くなることもあります。それによって室内にまで熱気が伝わって、温度が上がりやすくなります。玄関同様に夏場は打ち水をしなくてはなりませんでした。しかしドライテックなら温度はあがらず、しかも水はけが良くなるので冬場や大雨の日にも安心して使えます。
駐車スペース
水勾配がいらないので、平らさと平行性が必要な駐車場スペースにぴったりです。大雨なども気にしなくてもよいのが魅力です。さらに駐車場から玄関などをすべてドライテックにしておくと、車椅子の方や年配の方にも安心して足元を使っていただけます。
まとめ
今回はコンクリートに変わる住宅の画期的な舗装材である、ドライテックについて詳しく解説していきました。透水性や耐久性・環境性・経済性など、様々なメリットを持つドライテックは、住宅の玄関周りのエクステリアとして大活躍します。ぜひ舗装仕上げを考え中の方は、ドライテックを検討してみてください。
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